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国税と住民税の非課税範囲の違い

国税の非課税範囲については、確定申告の時に、簡単にわかるのですが、住民税については、ちょっとわかりにくいです。
国税は、一年(1月~12月)が終わってから、税金を払いますが、住民税は、前年の所得にもとづいて税額計算(高額所得でも均一税率)が行われ、6月から翌年5月までの住民税が決定されます。
国税と住民税では控除できる額が微妙に違います。
給与控除の最低額65万円は国税も住民税も同一です。(2020年から55万円)
基礎控除は国税が38万円に対して、住民税は33万円です。(2020年分から国税の基礎控除48万円 住民税43万円?)
配偶者控除は国税が38万円に対して、住民税は33万円です。(2020年分から改正?)
老人配偶者控除は国税が48万円に対して、住民税は38万円です。(2020年分から改正?)
配偶者特別控除は国税が限度額38万円に対して、住民税は限度額33万円です。(2020年分から改正?)
一般の扶養控除は国税が38万円に対して、住民税は33万円です。(2020年分から改正?)
特定扶養控除は国税が63万円に対して、住民税は45万円です。(2020年分から改正?)
老人扶養控除は国税が48万円に対して、住民税は38万円です。(2020年分から改正?)
同居労親等扶養控除は国税が58万円に対して、住民税は45万円です。(2020年分から改正?)
障害者控除は国税が27万円に対して、住民税は26万円です。(2020年分から改正?)
特別障碍者控除は国税が40万円に対して、住民税は30万円です。(2020年分から改正?)
同居特別障碍者控除は国税が75万円に対して、住民税は53万円です。(2020年分から改正?)
寡婦・寡夫控除は国税が27万円に対して、住民税は26万円です。(2020年分から改正?)
特別寡婦控除は国税が35万円に対して、住民税は30万円です。(2020年分から改正?)
勤労学生控除は国税が27万円に対して、住民税は26万円です。(2020年分から改正?)
生命保険料控除(新制度)は国税が合計限度額12万円に対して、住民税は合計限度額7万円です。
生命保険料控除(旧制度)は国税が合計限度額12万円に対して、住民税は合計限度額7万円です。
地震保険料控除は国税が合計限度額5万円に対して、住民税は合計限度額2.5万円です。
社会保険控除は国税と住民税は同一です。
医療費控除は国税と住民税は同一です。
雑損控除は国税と住民税は同一です。
小規模企業共済等掛け金控除は国税と住民税は同一です。
公的年金控除は2020年から65歳未満は最低60万円、65歳以上は最低110万円です。

住民税は均等割と所得割の合計額になります。
扶養親族のいない人は、収入から上記控除額を引いた額が32万円以下なら住民税の均等割がかからないです。
扶養親族のいる人は、収入から上記控除額を引いた額が「(本人+控除対象配偶者+扶養親族の数)×32万円+19万円」以下なら住民税の均等割がかからないです。

均等割がかからない人は所得割もかからないので住民税が非課税になります。

世帯の全員の人が住民税非課税であれば非課税世帯になります。

住民税は前年の分を元に翌年の6月から課税額が決まります

住民税非課税世帯になると金沢市の場合、
国民健康保険料(医療分、支援分、介護分)が減額されます。
幼児教育・保育の 2,776,739 保育所及び認定こども園の保育料が無償化されます。
高校生等奨学給付金の受給もできます。
高齢者の要介護対象工事の助成割合が90%(限度額70万円)と増額されます。
介護保険施設、ショートステイを利用する際、利用料のほかに居住費(滞在費)及び食費の負担が申請により負担額が軽減されます。
後期高齢者医療制度と介護保険の両方の自己負担額も低減されます。
医療費の自己負担限度額も低減されます。
精神に障害のある人の自立支援医療(精神通院医療)の自己負担上限額が低くなります。
精神に障害のある人のいる世帯のNHK受信料が免除されます。

新型コロナの特別定額給付金など

2020年5月22日

特別定額給付金の申請書類が郵送されてきました。さっそく記入して送付しました。
インターネット申請は、結構敷居が高いという話でしたが、郵送での申請は、とても簡単でした。
通帳のコピーと身分証明書のコピーを添付して、捺印さえ忘れなければ、間違えようがない簡単な申請でした。
家族全員の特別定額給付金が全て世帯主の口座に振り込まれるようです。そのほうが経費削減になるからだと思うけど、ちょっと納得できない面もあるかな。
世帯主がパチンコ依存症で、全員の特別定額給付金がパチンコにつぎ込まれたりすることが無ければ良いなあと思います。

たまたま税理士が来ていて、持続化給付金についての説明が受けました。
2020年1月以降12月末までの月で、売上高が前年度の同月比で50%以上減少している月があって、その月の売上高×12の額が、前年度の売上高より少なければ、法人の場合は最高200万円、個人事業主の場合は最高100万円まで差額が給付されるということでした。
俊の会社の場合、毎月の売り上げに、かなりのばらつきがあるので、売上高が前年度の同月比で50%以上減少している月もあり、新型コロナの影響もある業種なので、給付されるのではと言っていました。
持続化給付金は雑収入扱いになるとのことですが、繰越欠損金もあるので税金はかからないということでした。
締め切りは令和3年1月15日までです。

ちなみに石川県がやっているマスク購入券は値段が高いので使いませんでした。飛沫が外に飛んで他の人に感染させないのがマスクの主な用途なので、1日で捨てなくても大丈夫だと思うんですよね。不織布のマスクが無くなったら、去年買った布マスクを使おうかなと思います。
アベノマスクは届いていませんが、ちゃんと使えるマスクだったら、世間が言うほど無駄な事では無いと思います。

税理士が帰った後、税理士から電話があって、税理士事務所でコロナが発生したので、税理士が使った机などの消毒をしておいて欲しいということでした。
急いで、オスバン液で消毒しました。

2020年5月24日

5月22日税理士事務所のコロナ発生の分は未だに石川県の感染発生数にカウントされていないですねえ。
ひょっとして、5月22日の津幡町の10代男性の家族という事だったのかなあ?

2020年6月1日

持続化給付金の申請手続きをしました。税理士から必要な書類に付箋を付けておいてもらったので、すんなりと申請できました。
デジカメで書類を撮影して送る場合、文字を綺麗に撮影するのは、ちょっと大変かもしれません。
かなり高性能な一眼レフデジカメより、暗いところでの接写に強い、Canon IXY31Sのほうが断然きれいに映りました。

特別定額給付金は、まだ入金していません。

2020年6月4日

特別定額給付金の振り込みが明日されますという通知が届きました。
さっそく、明日おろして家族に配ります。

持続化給付金給付の決定通知書が届いた個人事業者には20万円、法人の会社には50万円、石川県から県経営持続支援金が給付されるそうです。

2020年6月5日

10:00にネットで口座の残金見たら特別定額給付金分が増えていたので、さっそくATMで引き落とししてきました。ATMが混雑しているのではないかと心配したのですが、誰もいなくて安心しました。
さっそく家族に配りました。

アベノマスクも届きました。宛名とかも記載されていなくて、透明な袋に入ったまま届けられました。
友人が、酸っぱい匂いがして洗ってから使ったと言っていましたが、そんなに匂いは気になりませんでした。実際に使ったわけではないけど、小さいとは思うけど、それほど酷評されるほど酷い代物ではないように感じました。
不織布のマスクが無くなったら使おうと思います。

2020年6月8日

持続化給付金の入金がありました。持続化給付金給付の決定通知書が来ないのに突然入金されていたので、びっくりしました。

2020年6月12日

持続化給付金の振り込みのお知らせが届きました。
これが、持続化給付金給付の決定通知書になるようです。
石川県経営持続支援金50万円については、県議会予算成立後(6月下旬)に申請窓口等の詳細がホームページ等で公表されるようです。

2020年7月2日

石川県経営持続支援金50万円の申請が6月30日に始まったので、石川県経営持続支援金の申請書類をダウンロードして、必要事項を記入し、持続化給付金給付の決定通知書のコピーと持続化給付金給付が入金した通帳のコピー(口座の振込先がわかるページと入金が記入されているページ)を添えて、簡易書留で送りました。

珍しく、捺印は不要でした。但し、代表者の署名は必要でした。

2020年8月1日

石川県経営持続支援金の交付決定通知書が届きました。
特別定額給付金給付の決定がされているかが唯一の条件なのに審査にずいぶん時間がかかるものだと感じました。

家庭教師で年収40万円でも親の扶養家族でなくなる

子供の年収103万を超えると親の扶養から外れてしまうという事は、結構知っている人は多いと思われます。
扶養を外れると、今まで親が受けていた扶養控除がなくなり親の税金が高くなります。

年収103万円というのは、どこからきているかというと、基礎控除38万円と給与所得控除65万円の合計なのです。

会社員やパートやアルバイトで雇用されて給与をもらっている場合は、経費を65万円認めますよという事です。

問題は学校の掲示板などで家庭教師先を見つけたり、自分で工夫して収入を得る場合です。
その場合は、給与所得控除65万円は認められません。自分で経費を計算して申告しないといけません。その差額が38万円以下なら問題ないのですが、38万円を超えると所得が発生します。

そうなると、親の扶養から外れ、親の税金が増えます。要注意です。

会社を国民健康保険から社会保険に

昨今、年金財政が厳しくなり、今まで経済的な理由で社会保険に加入できなかった小さい規模の親族だけの株式会社にも、社会保険に加入するように強い圧力を加えるようになってきました。
元々、株式会社は社会に加入するのが義務になっていたのですが、利益が出ないなど経済的な理由で負担できなく加入できなかったという事もあるし、厚生年金の効率の悪さを考えて加入しなかったという場合もあると思います。
ただ、社会保険の半額負担が惜しくて、社員の事を考えないで社会保険に加入しない悪質な会社もあります。
悪質な会社には、強制的に社会保険に加入させ、過去2年の社会保険料を徴収する例もあるようです。ただし、悪質かどうかは年金事務所が判断するので、最初は本当に悪質な会社だけを対象にしていても、だんだん対象を広げていくことが考えられます。

小さい規模の同族会社にとっては、自分たちの将来を考えたら、少しでも多額な年金が保証された方が良いのは分かっているのだけど、生活できないとどうしようもないので、社会保険料を負担できなくて、仕方なく国民保険のままにしている例もあると思います。

年金事務所の圧力が強くて、どうしようもなくて社会保険に加入しないといけなくなった場合に、参考になる情報をまとめてみました。

まずは、現在の報酬(もしくは給与)と、現在支払っている国民保険の負担料を把握することから始めます。
次に現在の報酬(もしくは給与)のままで社会保険に加入した場合の本人負担と会社負担を計算します。

社会保険の負担料を計算する場合は、1年を通じた給与・賞与を12で割った報酬月額を計算し、その報酬月額が、どの段階に含まれるかで、標準報酬月額が決まります。
報酬月額が93,000円未満の場合は標準報酬月額は88,000円、報酬月額が93,000円以上101,000未満は標準報酬月額が98,000円と段階的に決められています。
標準報酬月額によって、負担する社会保険料が決められます。
社会保険料は、通常の医療に対する厚生年金保険料(18.3%)、健康保険料(9.99%)、介護保険料(1.73% 4才から64才)からなります。
それとは別に子ども・子育て拠出金(0.34%)、雇用保険(会社が2/3負担)、労災保険(会社が全額負担)も負担も必要です。
介護保険料は、地方自治体によって負担料が違います。
標準報酬月額と社会保険で負担する保険料は全国健康保険協会https://www.kyoukaikenpo.or.jp/でホーム/健康保険ガイド/保険料率/都道府県毎保険料額表 と辿っていけば、調べることが出来ます。厚生年金保険料は月額で掲示されてているので1年での負担額は12倍になります。
これらの社会保険料の半額は個人負担で、残り半分は会社負担です。

雇用保険は役員の場合は加入不要です。雇用保険は職種によって違いますが、通常は標準報酬月額の0.3%X12です。
雇用保険は失業の時以外にも病気や怪我で3日以上続けて仕事ができない時に支給される傷病手当金制度や高年齢雇用継続給付金もありますので、いざという時に非常に助かります。
雇用保険は会社が2/3負担します。

労災保険は役員の場合は加入不要というか、例外を除いて加入できません。労災保険の保険料も職種によって違いますが、標準報酬月額の0.4%程度X12です。
労災保険は、わずかな負担額で大きな保証を得られますので、加入して損はありません。
労災保険は全額会社が負担します。

75歳以上の場合は、社会保険とは別になりますので国民健康保険であろうと社会保険であろうと同一です。

厚生年金保険料、健康保険料、介護保険料、子ども・子育て拠出金、雇用保険、労災保険の会社負担分を年間の報酬額から引くと会社負担は増えないことになります。

報酬額が減ると、それだけ収入が減ることになるので、生活に影響が出て困ることになります。
でも反面、メリットがある場合もあります。

例えば、1年の収入が130万円未満の20才から60才までの配偶者がいる場合は、配偶者の保険料(年金、医療保険、介護保険料)は支払わなくても良いです。

本人が60才以上70歳未満で年金加入期間が480か月に満たない場合は、経過的加算として基礎年金の不足分を補ってくれます。1年分196,920円の負担で経過的加算として毎年19,600円程度の加算があります。4年分787,680円支払えば毎年8万円程度の経過的加算がもらえます。10年で元が取れることになります。
ただし、経過的加算は年金加入期間が480か月に満たないのが24か月の場合は4年分払っても毎年4万円程度しか加算になりません。

厚生年金に支払うお金は、基礎年金部分と報酬比例部分を加えたものになります。
それは何才であろうと関係ありません。
報酬比例部分は何才であろうと関係なく受給する年金額に反映します。
でも基礎年金部分は、20才から60才までの480か月だけしか反映されません。
それ以外の期間に支払った基礎年金部分は、全く基礎年金額には反映しないのです。
つまり、本人が60才以上で480か月の年金を払ってしまっていて、配偶者が130万円未満の20才から60才までの配偶者がいない場合は、社会保険料は非常に効率が悪く無駄になります。

なにしろ国民年金保険だと年金分の負担(社会保険だと収入の18.3%)がゼロなんですから。

ちなみに、厚生年金の比例部分というのは、元々かなり効率が悪くてローリターンになっています。
基礎年金分と違い、厚生年金の比例部分には国の税金は投入されていません。加入者が支払った厚生年金の報酬比例部分は、実際に加入者が受け取る年金のほかに、厚生傷害保険、加入者の配偶者の年金保険料(サラリーマンや公務員など厚生年金に加入している人の配偶者の基礎年金分の年金保険料は負担無料で厚生年金加入者全員の負担で賄われます)、厚生年金の施設、厚生年金の運営費に使われます。
つまり加入者が支払った厚生年金の報酬比例部分で、受け取れる年金に使われる費用は一部でしかありません。

もし、配偶者や家族が無職の場合は、社員(もしくは役員)として収入を配分すると有利な場合があります。配偶者が60才以上(70才未満)で支払った年金が480か月に満たない場合は、配偶者も社会保険に加入すると経過的加算が付いて、基礎年金の減額分が補填されます。

もし、配偶者や家族が無職で、収入を配分して配偶者を社会保険に加入せずに社員にする場合は、配偶者の収入を130万円未満にして、しかも本人の収入の3分の2以下にするのが有利です。
その場合は、配偶者の社会保険料の負担が無く、しかも本人の保険料と税金が安くなります。
この場合は配偶者が60才以上でも妻の分の経過的加算はつきません。

会社が社会保険に加入せざるを得なくなった場合に、社会保険に加入しない方法があります。

1つの目の方法は、会社は社会保険に加入しても役員であれば非常勤の役員にしてしまう事です。非常勤の役員は社会保険に加入しないで国民保険のままでも良いんです。ただし、社長は非常勤ではいけないようです。

もぅ1つは、会社を株式会社で無くする事です。株式会社でなければ社会保険に加入しなくても大丈夫です。ただし、従業員が多い場合は株式会社でなくても社会保険に加入しなければいけません。

夫婦そろって60才以上70才未満で妻の方が年金の未納分が多い場合、妻の給与を多くする方法もあります。自分の給与を130万円未満にして妻の給与の3分の2以下にして自分を非常勤の役員にすれば社会保険料の節約としては完璧です。税金も減額になります。。

なお、普通の社員の給与はいつでも変更可能ですが、役員の給与は税制的に1年に1回しかも決算日後3か月以内しか変更できません。

ちなみに社会保険料は4月から6月の報酬で9月から8月の分が決まり、大きな変更があった場合は4か月後から変更になります。
新規に社会保険に加入の場合は、加入前の報酬は関係なく、加入後からの報酬を申告しての保険料計算になります。

ここで株式会社から個人事業に変更した時のデメリットについて列記しておきます。
・個人事業の場合は、事業主は給与制でないので、赤字が出た時には事業主の報酬が赤字分だけ減る
・借金が必要になった場合も、事業主の責任で事業主の借金になる 株式の場合は個人資産の差し押さえが無い
・個人事業の場合は、倒産した時も事業主1人の責任として追及される
・個人事業の場合は赤字を翌年以降に繰り越しできる期間は3年。株式会社は繰越期間が9年。
・個人事業の方が利益が出た時の税金が大きい 節税の方法が限られる
・個人事業の方が役員報酬の税金が高い(給与所得控除の関係)
・株式会社は退職金や自動車費用全額が経費で処理できる
・株式会社は生命保険が経費になる
・個人事業の場合は、株式会社のように事業を存続発展するという目的が無く、事業主以外の士気が下がる
・個人事業では対外的な信用がないので事業への影響がでる場合がある
・株式会社から個人事業に組織替えする時の手続きが必要で、諸経費がかかり、印刷、印鑑など全部変更

厚生年金の経過的加算について

年金って複雑でわかりにくい制度で、理解している人は、ほとんどいないと思います。
その中でも経過的加算という制度は、ほとんど知られていないと思いますが、対象の人には重要な制度で知っているのと知らないのでは大きな違いがあります。
でも大切な事はネットを探しても調べることはできないので年金事務所で確認してきました。

おおまかには、経過的加算は年金の基礎部分(国民年金でも厚生年金にもあります)は20歳から60歳までの480か月の年金を払っている人には全く関係ない制度です。
以前は学生時期の年金の支払いは任意だったのです。その時の2年間は年金を払っていない人は結構いると思います。現在でも学生時代など無収入の場合に猶予制度を利用して支払っていない人もいると思います。
それらの人が60歳以降に厚生年金に加入している期間(20歳前に厚生年金に加入期間がある人も)は、480か月に満たない部分の補填がされるという制度です。
つまり、経過的加算は20歳から60歳までの480か月間に年金の未納期間がある人で60歳以降、もしくは20歳前に厚生年金に加入していた人にだけ関係のある制度です。

60才になると、通常は年金支払い480か月の条件を満たすのに、社会保険に加入の会社に勤める場合は70才までは厚生年金を支払い続けなければいけません。

厚生年金に支払うお金は、基礎年金部分と報酬比例部分を加えたものになります。
それは何才であろうと関係ありません。
報酬比例部分は何才であろうと関係なく受給する年金額に反映します。
でも基礎年金部分は、20才から60才までの480か月だけしか反映されません。
それ以外の期間に支払った基礎年金部分は、全く基礎年金額には反映しないのです。

20才から60才までの480か月に年金の未納がある人が、60才以降70歳未満もしくは20才以前に厚生年金加入の会社で働いた場合は、60才以降70歳未満もしくは20才以前に支払った厚生年金額の基礎年金部分は経過的加算として、480か月になるまで不足分が補填されます。基礎年金は増えませんが、その分は厚生年金の経過的加算として受給額が増えることになります。

ちなみに18才から社会保険のある会社に勤めていた人が、20才以降に結婚して国民健康保険(国民年金)になった場合、58才になって20才未満で働いた月数分だけ国民年金を不払いにしても、経過的加算がつくので、受け取る年金の受給額は、ほぼ同じになります。

厚生年金の報酬比例部分は、受け取る側としては、効率の悪い(リターンが少ない)部分です。
厚生年金には国の税金は投入されていません。加入者が支払った厚生年金の報酬比例部分は、実際に加入者が受け取る年金のほかに、厚生傷害保険、加入者の配偶者の年金保険料(サラリーマンや公務員など厚生年金に加入している人の配偶者の基礎年金分の年金保険料は負担無料で厚生年金加入者全員の負担で賄われます)、厚生年金の施設、厚生年金の運営費に使われます。
つまり加入者が支払った厚生年金の報酬比例部分で、受け取れる年金に使われる費用は一部でしかありません。
「厚生年金の施設、厚生年金の運営費については、どこまでが加入者の年金によって賄えるか、年金事務所で問い合わせしても明確な返事はありませんでした。」

国民年金や厚生年金の基礎年金部分は税金も投入さられていますので、ある意味とても効率の良いハイリターンな部分と言えます。もし国民年金や基礎年金部分に480か月に満たない人は、無理をしてでも追納なり任意加入なりをして満額にしておく事をお勧めします。
但し、若い人については将来的に年金自体がどうなるか不透明ですので、判断が難しいところです。

昨今、年金財政が厳しくなり、今まで経済的な理由で厚生年金に加入できなかった小さい規模の親族だけの株式会社にも、厚生年金に加入するように強い圧力を加えるようになってきました。
その場合、経過的加算も考慮に入れて対応するのが望ましいと思います。
給与の配分や給与の額を調整することで、従来より有利になる場合もあります。

60才以降で年金未納がある人が厚生年金に加入した場合の本人の経過的加算の扱いと配偶者が負担する年金保険料について
配偶者が60歳未満で報酬無し(もしくは報酬が130万円未満)の場合
本人の経過的加算は満額支給される  妻の基礎年金の負担が無料で加入状態になる
配偶者が60歳以上で報酬無し(もしくは報酬が130万円未満)で配偶者に年金未納期間がある場合もない場合も関係なく
本人の経過的加算は満額支給される  妻に対する配慮の制度は無い
つまり、妻が高年齢の場合は、何も配慮が無いという事です。

なお、厚生年金保険料(年金だけの負担料)は1年を通じた給与・賞与を12で割った報酬月額によって決まります。
報酬月額が93,000円未満の場合は標準報酬月額は88,000円、報酬月額が93,000円以上101,000未満は標準報酬月額が98,000円と段階的に決められています。
厚生年金保険料は標準報酬月額の18.3% ✖12です。この金額を本人と会社で折半します。
つまり報酬がどれだけ低くても下限があるという事です。計算すると、厚生年金保険料が国民年金保険料より低くなることは、ほとんど無いという事になります。

こうやって調べると、厚生年金って不公平な制度だと思います。
60才以上で年金を480か月完納している人は、年金保険料を割り引くなどの配慮があっても良いと思います。