「女子大生風俗嬢」中村淳彦著を読んだのですが、暗澹とした気分になります。
私立大学の学費が年間80万から110万円程度というのはとにかく、国立大学でも入学金28万2千円で授業料が年間53万5800円もかかるんですね。40年前には、国立大学の入学金5万円で授業料が3万6000円だったということなので15倍にもなっているとのことです。
しかも学生の半分以上が奨学金を受けていて、ほとんどが有利子(3%)ということなので、場合によっては卒業時に500万円以上の借金をかかえることになっているのが現状だというので悲惨です。
親だって、生活に苦しいのに加えて、奨学金は借金とは違って安心だと思い、子供に気軽に奨学金を使えと言っちゃうし、子供も借金という考えもなしに、気軽に奨学金を利用しちゃう。
大企業とか高給な会社に勤めることができればまだしも、非正規雇用なんていうことになれば生活するのにぎりぎりで、返済する事もできなくて、ブラックリストにのって、カードすら使えなくなっちゃう。結婚するにしても、奨学金の負債があると、それだけで大きなハンディになっちゃう。
生活が苦しくて在学時にアルバイトしようとすれば、ブラックな企業に、安い賃金で休みすらとれなく働かされる。学業どころではなくなって、当然、まともな就職活動もできない。
かといって、大学に行かなくて就職しようとしても、大学に進学するのがあたりまえになっちゃうと、高卒では良い就職につくことは難しい。
2流、3流の大学がいっぱいできて、大学に行くのが当たり前になっている事自体が罪悪なんだと思います。大学に行って資格をとらないと希望の職業につけないとかいうのは別にして、大学に行くだけが目的なんていう人が行く3流の大学なんて、最初から無いほうが社会にとっては良いんじゃないかと思います。大学なんて今の半分で充分じゃないかな。
現状のままでは、裕福でない家庭に育つと、どんなに頑張っても、将来に希望を持てる生活なんてできやしないよね。
いったい誰が日本をこういう国にしちゃったんだろうね。
女子大生風俗嬢
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