自宅の火災保険が満期になって更新をどうするかという相談がありました。
元々、そういう事には無関心だったので親任せにしていたのですが、ファイナンシャルプランナーの勉強をして資格もとったので自分で検討することにしました。
母から話を聞くと、JAの10年満期の火災保険で100万円が戻ってくるというのです。そのお金を預けたままにしておいて、火災保険を継続するという話のようです。10年単位の保険だというので、そのまま10年間は100万円が戻ってこないという事なんです。
100万円が10年間も戻って来ないのは感覚的に一番嫌でした。最近は満期の定期があってもすべて普通貯金にしているのです。最近は金利が低いので、定期預金の金利が普通預金の10倍あるといっても全体の額からすると誤差範囲です。一定期間使えない不便さを考えると定期預金を利用するのは馬鹿げています。
100万円を受け取った後に、掛捨ての火災保険にしたらどうなるのかも知りたかったし、古い建物の割には建物の査定価格(時価)が異様に高く設定されていたので不思議に思っていました。建物は古くてぼろいので家財に保険をかけたほうが良いのではないかとか、地震保険が実際に必要かどうかも検討した方が良いと思いました。
別に電話で相談しても良かったのですが、説明に来ると言うので、JAの担当者に会う事になりました。
女性が2人で説明に来られたのですが、説明を聞くと、母親が理解していた事と内容が全然違う事が判ってびっくりしました。保険の担当者が悪かった訳ではなく、母親が勝手に違うふうに理解していただけなのですが、あまりの事に唖然としました。
母親が思ってたのでは、満期の100万から少しづつ、保険料を取り崩し、最終的に10年後に一定の満期金が返ってくるというのでしたが、実際には、満期の100万円を預けた上に毎年、火災保険料を27000円程支払い10年後に100万円が戻ってくるというものでした。100万円を預けないと毎年4200円程払わないといけないそうです。ちなみに火災保険料27000円というのは継続に限定した特約なので、満期が終わると契約できないということでした。
なお、JAでは地震保険を含まない火災保険だけの掛捨ての保険は扱っていないそうです。
ちなみに火災保険の満期まで数日しか残っていなかったので早急に結論を出さないといけません。
建物の査定が異様に高いのは、今回の補償は火災時に建物がどれだけの価値があるので、その分を補償するという内容ではなく、新たに建て替えるだけの金額を補償する実損補償なので、そういう査定になるということでした。
提案されていた火災保険実際は、建物が4000万円程度で保障額が1000万円に設定し、全損と半損で1000万円の補償がされるという内容でした。
補償対象は火災の他に、地震(500万円まで)、台風、噴火、豪雪、洪水、盗難なども含まれる内容になっていました。
最初、家財に保険をかけようと思っていたのですが、よく考えると、家財も古い物ばかりだし、客観的な価値があるものは無いので、無駄かなとも思って取りやめました。
保険が切れるのは数日後と時間の余裕は無かったのですが、自分で調べる事が出来る事は調べてから、改めて返事するということになりました。
とりあえず掛捨てで調べてみようと、県民共済に問い合わせしましたが、県民共済では地震保険は扱っていなくて、地震時にはわずかの金額の見舞金が出るだけだということなので断念しました。
ふと、友人が保険を扱っている事を思い出して電話してみました。すぐに来てくれて、今までの経緯と疑問に思っている事を改めて聞いてみました。
火災保険の場合は、保険会社が保険料を算定する場合の元となる建物の価値は、建物の査定は建物の構造と規模とで判断するのが一般的ということで、建物が古くても高額な建物として算定するのが一般的ということでした。
火災保険を建物にかけないで、家財にかけるとどうなるかということも聞いてみましたが、家財は家財の現在の価値を判断して補償するのでは無くて、新たに同じものを入手するのにかかる金額を補償するので、古くても十分な補償を受け取る事ができるという事でした。
ただ、建物にかけるのが一般的で、建物にかけないで家財だけに火災保険をかけるメリットはあまり無いということでした。
とりあえず、JAが提出した資料を渡して、早急に提案をしてくれるということで話がまとまりました。
次営業日に返事が来たのですが、提案された火災保険は、あいおいニッセイ同和損保の住まいの保険「ワイドプラン」で、5年契約が年額2万円程度で、同じ内容の補償ということでした。もちろん100万円を預けなくても良いです。
JAの保険が民間の保険より高いというのは信じられない事なのですが、JAの火災保険より勝ることはあっても劣るところは無いというので契約しました。
保険の見直しって大切なことだと実感しました。