「闘う!空き家術 中山聡著」を読みました。
内容が深く良書です。
地方都市の空き家の維持管理費用(固定資産税15万円、自治会費、年に2回の庭の剪定、偶発的な損傷、瓦の費用や外壁の交換)は、年間40~60万円。
空家等対策の推進に関する特別措置法で指定されると固定資産税が6倍になる。
住宅は20年たてば0円の価値 建物取壊し費用(30坪で150万円)がかかるので、その分が更地より安くなる。
増築・改装などリフォームは不動産価値にプラスの影響は無い
行政の空き家バンクは購入する人にとって、役に立たない 持ち主が勝手に値段付けて登録し、価格が適正かもチェック機能も無いので、必ずしも適正もしくは安い価格という訳でもない。
空き家は火災保険に入るのを断られるし、引き受けてくれても割高になる。そもそも火災保険は不要。
火災の対策は、電気のブレーカーを落とす、水道の元栓は閉じる、ガスは解約、プロパンガスは引き取ってもらう、灯油タンクは空にしておく、燃えやすいものは外に置かない
結露と地面の湿気の対策は、部屋の物はすべて撤去、ふすま・戸はすべて開けるか撤去、畳はすべて上げて立てかける、扇風機で中の空気をかき回す(毎日)
床下の湿気対策は、床下が土なら防湿シートと土間コンクリート、床下換気装置
駐車場・資材置き場・太陽発電所は雑種地で宅地より税額が安い
仏壇には魂は無い、仏壇はただの入れ物で、魂抜きなど不要 大事なのは仏壇の中にある、掛け軸や彫像、位牌
不動産の価格を知るには、相続税路線価をみる、田舎の場合は全国地価マップ(固定資産税の評価額のため0.7か0.6で割り戻す)で調べる。
空家の直接売買の契約書のポイント 売主が完全所有権を譲渡することを保証する、買主は建物の瑕疵であっても売主に責任追及しない
登記は司法書士に頼むのが無難
鉄骨・コンクリート構造のDIYは避ける 空き家改造は木造の在来工法に限る 2×4構造も避けた方が良い
瓦は長くても50年で交換で1㎡で2万円
DIYに必須の工具 巻き尺、差し金、鉛筆、14.4Vの充電式電動ドリル、14.4Vの充電式丸のこ
ドリル・丸ノコに手袋は厳禁、上向き作業は保護メガネ
柱と梁は絶対に切らない
第2種電気工事士の資格は取得しやすく便利
日本の借地借家法では、貸主に有利な条項(修理代は貸主が負担しない等)は、たとえ当事者が納得して契約しても無効とされるのが通常
必ず、定期借家契約にする。
貸主が修繕費の負担をしなくても済むのは無料の使用貸借(固定資産税程度は貰っても使用貸借)。
使用貸借の上、コンサルティング料、保守契約としての契約をして毎月の料金を貰ったり、最初の清掃料や家財処分費用としてまとまったお金をもらう方法もあり
空き家はリフォームしても賃料で回収できないので、そのまま貸すのが一番。家財道具は、そのまま使ってもらっても良し、捨ててしまっても良いとの契約
造作買取請求権を行使しない・原状回復しない特約で、改装の自由権を与える(柱・梁・基礎・屋根・土台・外壁などの構造部分の変更はしない)
さすがに、屋根や外壁のメンタナンヅは貸主が負担
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