「居場所とたまりば 高谷よね子著」 を読みました。
コミュニティビジネスを始めて軌道に乗せるまでの経過が書かれた本です。
福祉学科の4年生の教育実習の一環として学生が始めた事業について、その教授が書いた本なので、ちょっと研究レポートっぽい雰囲気ですが、とても参考になりました。
最初は、類似施設の見学がはじまり、地域の連合自治会長と民生委員の2人に活動計画案を説明をしたそうです。
民生委員の定例会に活動計画案の説明と公民館の使用をお願いしたところ反対意見も出たけど、最終的には公民館の使用許可の労を取ってもらう事になったそうです。
その後、住民への説明会をすることになったそうですが、ポスティングによる参加の呼びかけやスーパーマーケットなどのポスター掲示など頑張ったけど、民生委員の呼びかけで集まった人が多かったそうです。
説明会では貴重な意見もあったものの、特に反対も無く開始できるようになったそうです。
最初の開催に先がけて、チラシのポスティングと保健所への確認・許可を得て、毎週日曜日10:00から15:00に誰でもが集まって食事をつくったりして集まってもらう「めだかのたまりば」がスタートしたそうです。
ポスティイングにおいては地域を知る事ができたという事です。
日曜日にはデイケアが活動していなく集まりやすかったというメリットがあり、毎週やっているというのが参加者が参加しやすかったという面があったそうです。
公民館を借りるのは通常は有料で公民館側が難色を示したそうですが、中央公民館に学長名で使用許可願を出したことと、民生委員の働きかけで無料で利用できるようになったそうです。
参加は基本で500円で、運営側の学生や世話係も全員、会費を負担したそうです。
1回目こそ、人が集まったけど2回目からは参加者が激減したものの、民生委員の粘り強い誘いによって少しづつ参加者が増えていったそうです。民生委員の力は偉大です。
ライオンズクラブやシニアパソコンおたすけクラブなどとの協賛のイベントなど協力関係の拡大により、文部省や県とのつながりができるようになって、市の教育委員会から文部省の事業を委託されるようになって補助金も入るようになったそうです。
補助金を受ける事によって、活動内容に制限がでてきたりするという事で反対意見が多かったという事です。
ただ、補助金が出たことによって公民館の態度は一変し、協力体制が強くなったそうです。
ホームページを開設したり、情報誌を発行したりして、収支の透明化、情報の共有化を進め、地域からの意見交換もできる事になり、地域からの信頼も深まり、さまざまな形による寄付が集まり、地域のつながりを深める働きもしたようです。
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