2007年2月2日
墓地の使用許可証がきたので、いよいよ墓を決めないといけないということでインターネットでいろいろ調べました。
墓石は硬くて、吸水性が少なく、肌理が細かい材質のものが耐久性がよく見栄えが良いそうです。
囲い石(外柵)は中国産の「623(ろくにいさん)」という石材が圧倒的に多く使われているそうです。
最近の墓石は中国やインドで採れる石材を、中国やインドで加工してから輸入して、日本で文字を入れるという行程の墓石が多いようです。
金沢でも北陸石産という会社は、中国やインドに工場をもっていて自社で一貫生産をしているので安く墓を販売できるという情報も得ました。
北陸石産はゲートウェイというパソコンメーカーも買収している大きい会社のようです。ただ北陸石産はもともと石材を販売する業者だったようで、今は直売を主にしている業者だけど石材製作の会社というより流通業者という面が強い会社のようです。
2007年2月3日
墓をどこに頼もうかというのは、ちょっと頭の痛い事なのです。
友人に石材屋さんをしている人がいて、もともと、その友人にお願いしようと思っていたのです。
でも本家の隣が石材屋さんをやっていて、その石材屋さんが亡くなった父親と子供の頃から親交があるんです。去年のお盆にも実家に寄ったついでに、その石材屋さんに父親が顔を出していたのです。その石材屋さんから本家のおじさんが墓をお願いしますと言付かって香典を持ってこられていました。そういうこともあってむげに断れなくて。
とりあえず、友人の石材屋さんに墓について、いろいろ教えてもらいました。
墓の石材の値段は品質が良いから高いとか、品質が悪いから安いとかいうのではなくて、
露天掘りが出来るとか採石がしやすかったり、中国やインドのように人件費が安かったり、たくさん採石しても墓に不適な石材が混ざらないなど採石にコストがかからない石材が安いそうです。
また輸入業者が流通を独占できる石で、そんなに市場に出回っていない石は高く値段設定する場合が多いようです。そういう訳で、墓を作る時に貴重な石材で高く購入しても、将来的に、いろんなことろから入手が可能になったりすると石材の価格が暴落するということになったりすることもあるそうです。つまり高いから良いだろうと石材を選んでも将来的に安っぽく見られる墓になる場合もあるそうです。
一般的に中国で作った墓は見る人が見るとすぐにわかるそうです。中国で作ったものが粗悪というのではなくて、日本で凝った形や細かい細工の墓をつくらせると、工賃が高くなり、とんでもない価格になったりするので、日本でそのような凝った墓を作らせることは一般的には少ないそうです。つまり、ちょっとシャレたデザインの墓っていうことになると、ほとんどが中国とかインドとかで作ったものということみたいです。
中国やインドで墓を作る場合は、デザインや細工の内容がどうであれ、1つの墓でいくらというように価格設定がされているそうです。つまり中国やインドの加工料は石材の価格と較べて微々たるもののようです。
墓は地域によって形が違い、金沢と能登と加賀でも全然違うそうです。
また墓には共通して定価が決まっているものではないので、業者がこの墓の定価はいくらと言えば、それがその墓の定価になるので定価の何割引とかいうのは、あまり意味が無いそうです。特に石材の組合に入っていない業者の場合、全国で統一した価格のおおまかな目安というものもないので、なおさら定価の根拠は無いようです。
石材の吸水性を調べるにはぬれた手で触ってみて手の跡がつく石は、吸水性が大きいと判断できるようです。
石材の耐久性を調べるには、墓には建立の日時が彫ってあるので、その年からどれだけたっているかと傷み具合を見ると判断できるそうです。
2007年2月4日
とりあえず、墓にどういう種類のものがあるのか展示場で見てこようということで北陸石産の展示場に行ってきました。自分は知らなかったのですが北陸石産は営業員が何回も訪れていたと母親が言ってました。ダイレクトメールも何回か送られてました。インターネットで安いという情報も得ていたし、たくさんの墓石が展示されているので下調べには良いかなと思ったんです。
最初、金沢港いきき魚市場前店の展示場に言ったんですが、日曜日は休みみたいで誰も係員がいませんでした。でも、展示してある墓で、すごく気に入った墓があったんです。
それで、いくらくらいするのか興味があったのですぐ近くにある湊店の展示場に行きました。
湊店の展示場は屋内の展示場で金沢港いきき魚市場前店より多くの墓が展示されていました。いろいろ見たのですが、それでも金沢港いきき魚市場前店で展示してある墓より気に入った墓がなくて、係員に相談しました。
気に入った墓は中国産の森林緑という石材でできていて、蓮華型(蓮の形の台の上に石碑が乗っている)の8寸の大きさのものだったようです。ろうそくの火が消えない扉付の花立になっていて、花立の正面側に鳳凰の彫刻が入っていました。森林緑の石材の色は、かなり濃い色だけど、黒ほどは色が濃くは無く、ほんの少しだけ緑っぽい石なんです。その色と、彫刻のところの白い色とのコントラストがとても美しかったので気に入りました。
北陸石産の人と、いろいろ話をしてたのですが、野田山墓地の場合は9寸の墓がほとんどなので、8寸だと見劣りするということだったので、8寸と9寸の両方の墓を基礎や取り付け費を含めての総額で見積していただくようお願いしました。外柵は623ということでお願いしました。
北陸石産はチラシを持って行ったり、四九日までに建墓のかたには特別価格50%OFFで販売ってことを売り文句にしており、今回の場合も四九日前という事で特別価格100万円くらいで出来るだろうと言ってました。ただ、森林緑の石材は入手量が少ないので2ヶ月の納期がかかるそうです。
他に世話になっている石材屋さんがあって、そちらのほうが本命なんですっていうことは言っておきました。
北陸石産の一押しはインド産バングレイのようです。
森林緑のお墓を気に入ったのですが、どういう石材なのか聞いたりして調べて見ました。
森林緑は新しい石材で人気があり、吸水性が小さくて、硬くて耐久性があるのですが、加工時に傷やひびが入りやすいということでした。
中国とかで加工して傷やひびが出たりするとワックスとかを塗ってしまうので、よっぽど注意して見ないと気がつかないそうです。それで3年ほどするとひびが目立ってくるとかいうのがあるそうです。
そんな心配がある石材だと、やっぱり信頼できる石材屋さんでお願いしたほうが無難のように思いました。
2007年2月6日
今日、北陸石産が墓の見積書を持ってきました。見積書と、設計図と、コンピュータグラフィックで作成した出来上がり予想図と墓地の写真を持ってきました。なかなか手際が良いです。
9.5寸角の蓮華型墓石(中国産最高級御影石森林緑) 1式 650,000.
ろうそくの日が消えない石の扉付き
囲い石 10平方メール用 1式 192,000.
物置台 サービス
キリコ台 サービス
文字彫刻、花立の鳳凰の彫刻 サービス
基礎・土間工事 100,000.
土間、黒砂利仕上げ サービス
墓及び、囲い石据付費 85,000.
値引き -67,000.
総額 960,000.
インド産アーバングレーは3万円引き
インド産バングレーは10万円高
100万円以下で、希望の墓が出来るということで安心しました。但し、森林緑は貴重な石のため入荷が出来上がるまで2ヶ月程度かかるということでした。
希望の墓が出来るのなら、多少遅くても良いと思っていたので、これで良いかなと思っていました。
ただ、石材屋さんについては友人の石材屋さんや、親戚や父親との関係の石材屋さんの件もあるので、同じようなものが、そんなに違わない価格でできれば、そちらのほうにお願いしたほうが良いとは思ってました。
後々の手入れやメンテナンスなどを考えると、石材の流通業者より昔からの信頼できる石材業者に頼んだほうが安心だという気持ちもありました。
でも北陸石材は安いって感覚があったので、この見積に近い価格で他の石材屋さんが請け負ってくれる可能性は少ないとは思ってました。
2007年2月7日
昨日、北陸石産から見積書が来たので、その資料と見積書を持って、親戚から紹介の石材屋さんへ行ってきました。こういう墓を希望してるんですが、父親もお世話になっていたので、この価格に近い価格でできるようならば是非、お宅にお願いしたいと言いました。
そしたら、あっさりと引き受けますと言われて即決です。
珍しい石材だし、多分価格が安いので断られる可能性が大きいと思っていたので、ほっとしたと同時に、友人の石材屋さんにお墓を頼めなかった事は、ちょっと残念だったという気持ちもあって、複雑な気持ちでした。
ここで断られたら、友人の石材屋さんに相談に行こうと思っていたのです。
親戚から紹介の石材屋さんといろいろお墓の話をしていて、ろうそくの日が消えない扉付きの花立の場合、蝋燭の火の位置が低いので、そこに蝋燭を灯しても、霊が来たときに暗くて蝋燭の役目を果たさない。また蝋燭の火が風で消えないようにする工夫はいくらでもあるというのでろうそくの日が消えない石の扉付きはやめて蝋燭が消えないような筒状の容器を取り付けることにしました。ろうそくの日が消えない石の扉の件は、別にこだわって無かったので良かったんです。
また、花立の正面の側の彫刻に白い塗装をすると最初は綺麗だけど、花の水がこぼれたりすると汚れるって言われました。確かにそれは自分でも心配していたのですが、それは、最初気に入っていた一番のポイントだし、これをやめたら、ごく平凡な墓になってしまうので、ちょっとめげました。
そこで花立自体を卓のような形のものにするというプランを提示され、これなら見栄えのある素敵な墓になると思い、了解しました。
それで北陸石産の見積書と同額にするというので了解しました。一応正式な見積書を提出するということでした。
2007年2月8日
今日、北陸石産の営業の人が来ました。北陸石産の営業の人は、とても熱心なんです。
北陸石産の営業の人に親戚から紹介された石材屋さんにお願いすることになりそうだと言いました。
友人の石材屋さんにも親戚から紹介された石材屋さんにお願いすることになりそうだと連絡したのですが、親戚づきあいを良くしたほうが後々良いよと言ってくれました。また10平方メートルだと、かなり広いので灯篭をつけたほうが良いのではというので、親戚から紹介された石材屋さんに灯篭をつけたセットで見積書を出してくれるよう連絡しました。
2007年2月9日
親戚から紹介の石材屋さんから見積書が届きました。
9寸角の蓮華型墓石(中国産最高級御影石森林緑) 1式 620,000.
囲い石 10平方メール用 1式 188,000.
物置台 サービス
キリコ台 サービス
基礎・土間工事 81,200.
敷石バーナ仕上げ 30,000.
灯篭 100,000.
総額 1,070,160.
でした。北陸石産の内容に灯篭が加わっています。
2007年2月10日
親戚から紹介の石材屋さんの見積書に添付された図面を見ると、土の露出部分が北陸石産のものより多く、雑草が生えたりするのが気になったので、相談に行きました。
野田墓地の場合は、土の露出部分の比率に制約があるので仕方ないとの事でした。
2007年3月6日
今日、お墓の出来具合を見てきました。
まずは墓地に行ってきたんですが、外柵や基礎などは完成してました。
お墓のほうは、まだ中国から届いていませんでした。
2007年4月2日
墓石が届いたと石材屋さんから連絡があったので、見てきました。
蓮華型の蓮の台座はまだ加工してない状態で届いてました。蓮華型の蓮の台座も中国で加工するんだと思ってたので、意外でした。これだけでも大変な手間だろうと思われます。
お願いしたのが森林緑という珍しい石だったので、来るまで自分の思っているのと違うんじゃないかと不安でしたが、綺麗な色で安心しました。ただ木目が粗かったので、北陸石材で見た見本と同じか確認してこようと思います。2週間程度で出来上がるそうです。
2007年4月3日
お墓が出来上がる予定の日が判ったので、お寺に納骨などの打ち合わせをしようと、お寺に連絡しました。お墓が出来上がる日が百か日に近いので、百か日と、お墓への納骨と、喉仏の骨のお寺への納骨を一緒に出来ないかと相談したのですが僧侶が不在のため返事待ちということになった。
2007年4月10日
納骨の日が決まったので、手落ちが無いか墓関係の書類を確認してみました。
墓の手続きとしては、施工届けと埋蔵届けがが必要なんですが、施工届けは、工事前に石材屋さんが、ちゃんと手続きしていただいてました。
埋蔵届けは、死体・火葬・火葬炉使用許可証を添えて納骨時に提出するのですが納骨が土曜日なので、休日後に改めて提出しなければいけないそうです。それで書類を全部そろえてから石材屋さんにお預けして手続きしてもらうことにしました。
お墓の進み具合も見てきましたが、とても素敵になっていて、石材を森林緑にして良かったなあって思いました。
2007年4月14日
石材屋さんから、墓が出来上がったので1度見に来て欲しいと連絡があった。
明日は月のお勤めがあるので、それが終わってから見に行こうかな
2007年4月15日
お墓が出来上がったというので墓地に行ってきました。
とっても素敵になってました。石材屋さんにお礼を言ってきました。
2007年4月28日
今日、おあたまし(開魂式)と納骨がありました。
天気予報はまあまあだったけど、前日から雨が降っていて、おあたまし(開魂式)と納骨の時間は雨が降ってました。その他の時間は雨が降っていなかったので、普段の行いが悪いのかなって思ったりもして。
最初に、おあたまし(開魂式)ですが、お供え物を供えて、花は松の入ったカラフルな花束を飾ります。蝋燭は赤色の和蝋燭です。線香も灯します。参列してくださった親戚が、お菓子のお供え物を持ってきてくださいました。黄色と白のリボンのノシのうえから地味な包装紙で包んでありました。
おあたまし(開魂式)が終わったら、遺骨を墓に収納し花を黄色と白の菊に入れ替え、蝋燭も白色のものに入れ替えます。墓に遺骨をどうやっていれるのかなって思っていたのですが、石材屋さんが花とか蝋燭を置く台を引いて倒すとお墓の中が空洞になっていて、そちらのほうに収納するようになってました。結構広くて、多くの骨壷を収納できるようでした。
お寺に分骨する事にしたので、喉仏の骨の入った小さな骨壷は僧侶に持ち帰ってもらいました。
白木の仮の位牌と骨壷の袋は石材屋さんに引き取ってもらいました。
「おあたまし(開魂式)」と納骨のお布施は1万円づつで2万円で袋は1枚で「おあたまし(開魂式)」と納骨のお布施を一緒の袋に入れました。分骨は2万円で収骨料と書いた袋に入れました。
親戚の方も皆さん礼服で参列されてました。
雨天だったので、せわしなかったのですが、僧侶さんに仏壇のご飯はどうすればよいのですかって聞いたら、朝に炊き立てのご飯を供えたら、お昼にはさげて、食べてくださいって事でした。
2007年5月5日
納骨が終わって石材屋さんから請求書が届きました。
納骨に来れなかった息子が帰省してきたので、一緒に墓参りに行くついでに石材屋さんに寄る事にしました。
お墓の花は、まだ綺麗だったので、水だけを交換してきました。
名前を記入したキリコ架を墓の後に置いてきました。線香と蝋燭をつけてお参りしました。
石材屋さんに墓の代金を届けて、いろいろ墓の事を聞きました。
墓の手入れは、1年に2回か3回、濡れた雑巾で拭くと良いそうです。金沢ではお墓に水をかける習慣は無いそうです。水をかける場合は、その後でちゃんと水気を拭いておいたほうが良いそうです。これは石材のためというより、顔を洗った後は人間も顔を拭くでしょうということでした。
お墓にお酒をかけるのは厳禁だそうです。これはお墓の色が変色するからだそうです。
お墓が高いので、手が届かない場合は、お墓に乗って拭いても良いそうです。但し、靴や靴下は脱いで裸足で上がってくださいということでした。
家紋を彫っていある位置の周辺は、ざらざらにして白くしてあるのですが、そこが汚れている場合は歯ブラシで汚れをとると良いとの事でした。
キリコ架はお墓の後に置いておいても盗まれることは無いけど、カラスがいたずらしてつっついて穴を空けたりするので、お盆の2週間前くらいに設置しておく方が良いとのことでした。
蝋燭が消えないように、ステンレスとガラスでできた筒を設置してありますが、そこは蝋燭が消えないで最後まで燃えて、ろうが下に貯まってしまうので、時々自動車のキーの金属部分で取り除いておかないといけないそうです。またガラスは経年すると黒っぽく汚れるので、洗っておくと良いそうです。
1ヶ月に1度程度はお参りして、枯葉などのゴミを拾っておくと、なお良いとのことでした。
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