空き家について考えてみました

2018年2月3日

これから人口も減少し、空き家が増える事が確実なので、空き家について考えてみました。宅建の勉強をする前に、妻の実家が空き家になった時に、居住3年以内3000万円の控除を受けるために、時間の猶予が無く、まんまと不動産屋の餌食になった事があるので、もともと関心があったのです。

関連の本を探すと「あなたの空き家問題 上田真一著」という本が見つかったので読んでみました。

2013年の調査で、全国に空き家が820万軒あったそうで、2033年には空き家は2000万軒を超えると予想されているそうです。なんと3戸に1戸が空き家になるという事です。不動産の価格が下がっていくのは必然ですね。
まあ人口が減少しているっていうのも空き家が増える原因でもあるけれど、こういう状況なのに新築住宅が増え続けているのが大きな要因のようです。短期的な景気回復のために、新築住宅をどんどん建てさせる制度を採用しているって面も大きいようです。
それとは別に、相続された不動産を有効利用できない、高齢者が施設に入って持ち家が放置されているという例も多いようです。

空き家は、閉めっきりにしていると湿気が貯まるので老朽化が進み、シロアリが発生しやすくなります。樹木の繁茂を放置しておくと、落葉が雨どいを塞ぎ、雨漏れの原因になります。建材の飛散、不法投棄の増加、やぶ蚊の大量発生、ネズミの被害、放火、不審者の侵入なども起きやすいです。
1か月も放置すると、室内の空気はどんよりしていて、庭の雑草がひどく、やぶ蚊が増えて、ゴキブリの糞や死骸やクモの巣があちこちで見られたりします。夏などは1か月で雑草が人の背丈ほどになる事もあるそうです。

空き家を管理しようとしても、離れている場合は交通費がかかるし、誰かに管理を頼むと毎月の費用がかかります。
使わなくても水道料・下水道料・電気料がかかります。固定資産税・都市計画税もかかります。
最近では、全国の市町村で空き家等対策特別措置法が制定されて、近所から市町村に苦情があった場合に、適正管理を促す助言、次に指示、次に勧告・命令とエスカレートし、罰金や氏名・住所が公表され、最終的に行政代執行が行われます。
ここまで行くと大変な事になります。

空き家を貸そうとすると、そのままでは借り手が付かず、お金を使ってのリフォームが必要になり、それでも借り手が見つかる保証がありません。借り手が見つかっても、給湯器が壊れれば貸主が費用を負担して交換しなければいけませんし、雨漏りがすると高額の修理費がかかる場合もあります。古い家だから、その分安くしているなんて言い訳は通用しません。場合によっては赤字になる事もあります。
空き家を店舗として使われると、固定資産税が高くなります。

空き家を解体しようとすると、解体費用が、一般的な木造住宅の場合でも百万前後の費用がかかります。
地価の安い地域だと解体費用が売却価格より高くなってしまう場合もあります。
空き家を解体して更地にすると固定資産税は6倍になりますし、解体してしまうと、いざ建物を新築しようとすると建築許可が下りなくて建物を建てられないという土地もあります。

空き家を処分しようと思っても、持ち主が認知症になるような事にでもなれば、もうお手上げです。売る事すらできなくなります。

踏んだり蹴ったりです。

どう考えても不動産価格は下がる運命になります。使う予定の無く需要があるか判らないような住宅は、売れるうちにさっさと処分するのが賢明です。

価値が安い不動産は、諸経費を考えると、不動産屋にとっても、赤字になってしまうので扱いを避けたがります。

そういう物件のために、自治体が空き家バンクという制度を実施しています。安くしか売却できませんが経費をかけて持ち続けるよりはましです。

そういう意味では格安で住宅を入手したい人は、空き家バンクに登録されてる物件から良い物件を見つけてリフォームして住むという選択はあるのかもしれません。ただし将来、処分するのに苦労するかもしれません。

2018年2月17日

空き家管理がビジネスがわかる本 中山聡著」を読みました。

空き家管理は月額ン千円と儲からない。

一軒の空き家管理 毎月1回訪問で外部観察・写真撮影(15分)、室内状況確認・写真撮影(30分)、報告書作成(15分)で5000円程度

外部観察は屋根・壁・庭など   (庭木の折れ・鳥の巣・軒裏の雨シミ・瓦のずれ・ゴミの有無・動物の侵入跡・外壁の傷み・石はね・釘浮き・基礎のひび割れ・換気口の割れ・配管のサビ・配管の水漏れ)
内部監察は床・天井・水回り・雨漏り・湿気・臭気  (上を見て雨漏りの跡・下を見て床の浮き腐り・侵入の有無)

オプションで郵便物の整理転送・チラシ処分・緊急時巡回・室内状況確認・室内清掃・排水臭気止め通水・窓開け通風・簡単な修理・住宅設備点検・近隣への挨拶・墓参代行

紛失などでもめないよう家財道具は持ち出してもらう・最初に全方向の撮影

湿気は大敵 1階の畳は全部上げる・換気口を塞いで除湿器

有効な広告  成年後見人の講習会に参加し人脈・市役所の市民課の窓口・民生委員・地域包括支援センター・病院の社会福祉士・介護福祉士・福祉施設の支配人会・病院の事務長会・ホームページ・市役所の空き家対策担当課・自治会長・定期的な相談会開催

付随するキャッシュポイント  清掃・草刈り・庭木の剪定・除雪・修繕・建築工事・建物解体・不動産仲介

500万円未満の住宅リフォームは許可・届出不要

建物解体費用  木造1万1千円/㎡  鉄骨 1万3千万/㎡   鉄筋コンクリート1万7千円/㎡

2018年4月2日

空き家管理マニュアル 大阪府不動産コンサルティング協会」を読みました。

空き家管理の業務についてのマニュアルにふさわしく作業の方法とか、書類の見本とかも掲載されていて参考になります。

2018年4月6日

実家の相続で困らないために今すぐできる空き家対策  日野智志著」を読みました。

実家の相続に対する問題を幅広く整理して掲載されているので読みやすいです。

空家等対策の推進に関する特別措置法により、立ち入り調査に協力しないと過料20万円、修繕や解体の勧告が出た時に修繕しないと50万円の過料
固定資産税が6倍、解体料も請求

現在は820万戸が空き家  7.4戸に1戸

木造2階建て築40年程度の45坪での解体費が135万~200万円

相続放棄は、相続権があると知ってから3か月以内のみ可能
相続放棄の手続きは自分ですると2000円程度だけど、司法書士なら3万円から6万円、弁護士なら8万円から15万円(相続放棄の手続きは1回しかできず不備があったら無効)
相続放棄しても保険金はもらえる。

空家等対策の推進に関する特別措置法の本当の狙いは市町村の固定資産税の増収
地方自治体は不動産の寄付を受け付けない

空き家管理  換気  上下水道の補水(少なくとも初夏と終期)・通水  
空き家管理業者だと1回3000円から6000円
バルコニー・屋根・外壁の脱落の目視(風雨・風雪の時期) 最低でも1年に1回
樹木の手入れ 1年に1度
害獣やハエ・蚊・蜂・雑草  季節ごとに1度

空家等対策の推進に関する特別措置法は数カ月空き地にしているだけでも適用される可能性

トタン屋根は7~8年毎に手入れ、ガルバリウム材の寿命は50年、セメント瓦は30~40年、日本瓦は50年以上が寿命
塗装費は66㎡で9万円~20万円

陸屋根の寿命は13年  10年目から5年ごとの点検補修で5万~20万円  再塗装は55㎡で30~45万円

基礎のコンクリート 幅0.3mm以下で深さ4mm以下であれば大きな心配はいらない
換気口の下方両面に45度のヒビは強度不足
建物のコーナー部に垂直のひびがある場合は、建物の強度不足や地盤の不同沈下

ボイラーを使わないままにすると配管の破損の危険性があるので水抜きは必須

住宅の設計図面は絶対に必要
  
借り手がいない場合の最後の手段はペット可にして貸す

リフォームするかの判断の目安は3~5カ月分の賃料

リフォーム費用 屋根の塗装改修60万円~300万円、畳の表替え 4000~15000円、、襖の張替え6000~18000円、壁のクロス張替え50万~300万円、トイレ改修30万~80万円、洗面化粧台交換10~35万円、お風呂の改修50万円~180万円、手摺工事6万円~30万円、バリアフリー工事150万円~250万円、高断熱ガラスの交換150万円~250万円、ボイラー交換1万円~15万円

売却事例の検索は「不動産取引価格情報検索 http://wwwlandmlitgojp/webland/servlet/MainServlet」
実際に売れる価格は、不動産の査定価格の70~90%程度の場合が多い

業者にハウスクリーニングを頼むと30~45坪で6万円~15万円

いい価格で売却するためのポイント
・水回りを清掃しておく
・室内を明るく見せるために照明をつけておく
・室内を明るく見せるためにカーテン等を開けておく
・生活臭、カビ臭を減らすため30分以上前から換気
・雑草があれば7日以上前に除草剤を散布
・最低でも玄関から居間(リビング)までは歩きやすくしておく
・荷物は少なければ少ないほど良い

2018年4月10日

闘う!空き家術  中山聡著」を読みました。
内容が深く良書です。

地方都市の空き家の維持管理費用(固定資産税15万円、自治会費、年に2回の庭の剪定、偶発的な損傷、瓦の費用や外壁の交換)は、年間40~60万円。

空家等対策の推進に関する特別措置法で指定されると固定資産税が6倍になる。

住宅は20年たてば0円の価値  建物取壊し費用(30坪で150万円)がかかるので、その分が更地より安くなる。

増築・改装などリフォームは不動産価値にプラスの影響は無い

行政の空き家バンクは購入する人にとって、役に立たない  持ち主が勝手に値段付けて登録し、価格が適正かもチェック機能も無いので、必ずしも適正もしくは安い価格という訳でもない。

空き家は火災保険に入るのを断られるし、引き受けてくれても割高になる。そもそも火災保険は不要。
火災の対策は、電気のブレーカーを落とす、水道の元栓は閉じる、ガスは解約、プロパンガスは引き取ってもらう、灯油タンクは空にしておく、燃えやすいものは外に置かない

結露と地面の湿気の対策は、部屋の物はすべて撤去、ふすま・戸はすべて開けるか撤去、畳はすべて上げて立てかける、扇風機で中の空気をかき回す(毎日)

床下の湿気対策は、床下が土なら防湿シートと土間コンクリート、床下換気装置

駐車場・資材置き場・太陽発電所は雑種地で宅地より税額が安い

仏壇には魂は無い、仏壇はただの入れ物で、魂抜きなど不要  大事なのは仏壇の中にある、掛け軸や彫像、位牌

不動産の価格を知るには、相続税路線価をみる、田舎の場合は全国地下マップ(固定資産税の評価額のため0.7か0.6で割り戻す)で調べる。

空家の直接売買の契約書のポイント  売主が完全所有権を譲渡することを保証する、買主は建物の瑕疵であっても売主に責任追及しない

登記は司法書士に頼むのが無難

鉄骨・コンクリート構造のDIYは避ける  空き家改造は木造の在来工法に限る 2×4構造も避けた方が良い

瓦は長くても50年で交換で1㎡で2万円

DIYに必須の工具  巻き尺、差し金、鉛筆、14.4Vの充電式電動ドリル、14.4Vの充電式丸のこ

ドリル・丸ノコに手袋は厳禁、上向き作業は保護メガネ

柱と梁は絶対に切らない

第2種電気工事士の資格は取得しやすく便利

日本の借地借家法では、貸主に有利な条項(修理代は貸主が負担しない等)は、たとえ当事者が納得して契約しても無効とされるのが通常
必ず、定期借家契約にする。
貸主が修繕費の負担をしなくても済むのは無料の使用貸借(固定資産税程度は貰っても使用貸借)。
使用貸借の上、コンサルティング料、保守契約としての契約をして毎月の料金を貰ったり、最初の清掃料や家財処分費用としてまとまったお金をもらう方法もあり

空き家はリフォームしても賃料で回収できないので、そのまま貸すのが一番。家財道具は、そのまま使ってもらっても良し、捨ててしまっても良いとの契約
造作買取請求権を行使しない・原状回復しない特約で、改装の自由権を与える(柱・梁・基礎・屋根・土台・外壁などの構造部分の変更はしない)
さすがに、屋根や外壁のメンタナンヅは貸主が負担

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